洗濯物(振り返りエピソード③)

男の子が5名もいると洗濯物は毎日、大変です。

泥だらけになった作業服や飲食店で油だらけになった制服、ジャージやワイシャツなど・・・
子どもの仕事の職種や趣味などによって洋服の種類はたくさんあります。

でも、何でスタッフが子どもの洋服を洗濯しているのか!?

みんなのいえをスタートさせた当初、ストレスにさらされていた環境から、みんなのいえに入居した子どもにまず何が必要なのか?を考えた時、安心した食事の時間や清潔な衣類、ゆっくり寝れる時間の確保と安心で安全な場所だと感じてもらうことを大切にしたこと。

そして、仕事を始めててクタクタで帰宅する子どもに、洗濯を勧めても汚れた衣服が部屋に溜まっていくだけで悪臭と不衛生が積もるばかり、声はかけるが状態は変わらない・・・
どうしようかと悩んだ末、洗濯物はスタッフがやることで、気持ちに余裕をもって仕事にいけるようになるだろうと、子ども達への期待の意味も込めて開所以来変わらずに、洗濯はスタッフがするようにしています。

夏には一日に何度も着替えをする子がいたり、冬は乾きにくい厚手のトレーナーやパーカー等にスタッフは大苦戦をしますが、快晴のもとアルバイトや勉強などで頑張った子ども達の洋服が、物干しで風になびく様子を見ると清々しい気持ちと生活感が溢れてきます。

みんなのいえを知らない人が前の路地を通る度に、その量に不思議そうな顔をしてみてきます。

一方で、天候が荒れて、外に干せない日などは近所のコインランドリーに行くのですが、その時によくお会いする近所の方に、「今日も大変だね。いつもより多いんじゃない?」と声をかけていただきます。何気ない挨拶ですが、声をかけていただくだけで元気をもらいます。

(※全国にある自立援助ホームでは、洗濯は子ども自身でやっている所の方が多くあると聞きますが、今回のブログでは洗濯を子どもにしてもらうのが良いのか、悪いのかを言及するものではありません。)