先日の7日、七夕の日に、みんなのいえから一人の青年が巣立っていきました。「巣立ち」とは素敵な響きに聞こえますが、言い換えると、「みんなのいえを退居する」ということになります。20歳を迎え巣立ったその青年は、みんなのいえで、私たちと1年3カ月を共に過ごしました。この間、色々なことがたくさんありました。人と関わることの難しさを知り、人間関係が原因で自分を見失い自暴自棄に陥ったり・・・もちろん、嬉しい体験や成功体験を通じて、自分のことを以前よりも好きになり自信がもてるようになったり・・・。「先生でも指導者でもなく、少し先を歩いている大人として、相談や応援しかできないけど」という言葉を、みんなのいえのスタッフは幾度も繰り返しては、彼と話を積み重ねました。巣立ちが近付くにつれ、期待で胸膨らんだ気持ちが不安に変わり、前向きに考えられない時期もありながら、それでも巣立ちの時は近づき・・・何気なく過ごしている同居の子ども達にとっても、「みんなのいえから巣立つ日がいくかは来るんだ」という実感を抱きソワソワ。そして、巣立ちの日の朝、前を向いて、みんなのいえを巣立っていく彼をみていて、「自立とは何か?社会で生きるとは何か?」を改めて、私たちスタッフが考えさせられる機会となりました。「たまには、みんなのいえにご飯を食べにおいで!いってらっしゃい!」と、巣立ちを迎えた彼に、これからも変わらずエールを贈っていきたいと思います。