幸せを分かちあうこと

誰かと食べ物を分け合ったり、嬉しい気持ちを共有したり、そんな経験を、みなさんもどこかで経験されたことがあると思います。みんなのいえでも幸せを分かちあう出来事がありました。そんなエピソードをご紹介します・・・「俺のためにケーキつくってよ。買ってきちゃだめだよ。手作りね」と、朝からリビングに姿をみせた誕生日の子ども。この日だけは特別な日、特別な時間です。それに応えるべくスタッフも奮闘・・・こんな時間が、子どもにとっては思い出に残る瞬間なのです。しばらくして、ケーキを作っている所に誕生日を迎えた、その子が・・・スタッフは内心、「冷やかしにきたな」と思っていたら「俺もケーキ作りたい。ケーキ作りなんて初めてだから」と率先して生クリームを塗り、デコレーション、そしてケーキは完成。その様子をみて驚くスタッフと、出来上がったケーキをニコニコしながら眺める子ども・・・すると、その子が、「誰にもケーキはあげないからね。初めて自分で作ったんだし、一人だけで食べたい」と満足そうな顔でケーキを頬張りはじめます。いつもなら、悪態をついて文句を言う子どもが・・・ケーキ作りを始めてからは穏やかに、楽しそうに過ごしていました。しばらくして、「これ全部食べちゃうと、俺がケーキを作ったという事実が残らないからさ、みんなで食べていいよ」と、ケーキを切り分けてくれました。これまで横柄な態度と強い口調で、相手を挑発しては仕事も人間関係も崩してしまっていたこの子が、ケーキを切り分けてくれました。誕生日に、みんなに祝われ、喜びを共有できた時間が、子どもにとっての幸せを分かちあえた瞬間であり、自分を大切に思えた時間だったのかもしれません。※写真は、子どもが切り分けてくれたケーキをいただくスタッフ。